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錦秋の尾瀬へ 2
コース:見晴キャンプ場→東電小屋→ヨッピ橋→竜宮→牛首→山ノ鼻→鳩待峠=(乗り合いタクシー)⇒戸倉→尾瀬ぶらり館→戸倉バス停⇒沼田駅

早々に就寝したので、2時、3時と何度か目を覚ましたものの明け方の厳しい冷え込みにシュラフから出たくなく、フツーに5時に起床してしまった。家にいるときと一緒だ(・・;)

明け方から外に出たら、幻想的なまだ星のまたたく尾瀬ヶ原や朝霧や、霜のついた植物や、なんやかや観られるんじゃないかと頭では思うが、寒さに負ける。

日中は暑いほどで防寒着を持ちすぎたのではと思いましたが、そんことなかった。フリースもダウンも、レインウェアも、全部着て、冬用シュラフの中にいて、なおかつ寒い!と凍えていたわけであります(どんだけ寒がりだ)。



↑至仏山。今日も快晴!
 

それでも何とか5時半に朝食の仕度にかかります。下半身はシュラフに入ったままだけどー^_^;

最初はやっぱりお湯作りから。

湯を沸かし、ポタージュスープを作ります。ひとくち飲むと、身体が温まり、ホッと人心地つきます。

その火でチキンソテー(市販品)にオリーブオイルを足したものを温める。ゆで卵も入れて余熱で温めます。ロールパンとともにいただき、食後にもう一度湯を沸かしてコーヒーを淹れます。



↑朝の尾瀬ヶ原
 

ようやく活力が湧いてきて、テントの撤収にかかります。

テントのフライシートには霜がつき、それがカチカチに凍りついてゴワゴワしています。

はたいて落とせる霜は落としたけれど、全部は無理で、そのままたたむしかない。

冷たすぎて、指先がかじかんでしまった。

ザックに収め、7時半に出立。



↑青空とダケカンバ


↑東電尾瀬橋を渡る


↑黄葉の様子


↑ブナ
 

竜宮から見晴までは昨日歩いたので、今日は東電小屋経由にします。

今朝も素晴らしい天気で、最初の休憩でレインジャケットを脱ぎ、次の休憩でフリースも脱ぐ。

早朝にはテントのフライについた霜を凍らせるほどの寒さが、8時、9時にはポカポカの暖かさ。

この寒暖差は、美味しいお米をつくるだろうなあ、などと思っているうちに東電小屋に着く(8:20)。

コーヒーを販売してないかなあーと思ったけれど、まだ早かったようだ。



↑黄葉と青空


↑燧ヶ岳と木道
 

少し休んで竜宮へ。

竜宮は燧ヶ岳も至仏山もバッチリ見晴らせる場所で、ベンチも多い。

まだ時間も早いので、ここでお湯を沸かしてレモンティーとミニドーナツで休憩(9:05-30)。

木道を歩く人々は、みなさん、とても幸せそうに見えます。

日本に残された、数少ない楽園は、今日もピーカン。

青空の下、尾瀬ヶ原の木道はどこまでも延び、下界とは異なる時間が流れているかのよう。



↑逆さ至仏


↑地塘
 

しかし今日は午後から曇るようだし、昨日、今日とピーカンの尾瀬を想い出の宝箱にしまい、後にしますか(^ν^)。

池塘には紅葉したヒツジグサの丸い葉が浮かび、光を浴びてキラキラしています。

尾瀬ヶ原のメインルートは大勢のハイカーが歩いていますから、やたらと立ち止まって写真を撮るわけにはいかないけれど、人がすいた機を逃さずに何枚かカメラに収めました。



↑燧ヶ岳と地塘


↑ヒツジグサの紅黄葉
 

山ノ鼻に到着(10:50)。

至仏山荘のデッキ、周辺は大にぎわいです。

暑いほどの気温で、看板に「人気No.1」と書かれた花豆ソフトを買いました。

以前はジェラートでしたが、ソフトもなかなか美味。花豆がたっぷり入っているのが、ざらっとした舌ざわりでわかります。

甘すぎずないので豆の優しい甘さが生きています。



↑至仏山が大きくなってきたら、山ノ鼻はすぐ
 

さて、鳩待峠へ向けてひと頑張り登りますか。

川上川に架かる橋を渡ると、紅黄葉の美しい森に入ります。

昨日の長沢新道の紅黄葉も素晴らしかったですが、こちらも負けていませんよ。

荷物をきっちり吟味しないで来たためにいくつか無駄があった今回のザックは今は12kgくらいか、テントが霜で濡れたからもっとあるかもしれない。

しかしそんな重さも忘れさせてくれるほどの尾瀬の森の美しさです。

途中のベンチで休憩を挟み、鳩待峠へ着きました(12:05)。





↑山ノ鼻〜鳩待峠の紅黄葉
 

バスのチケットを買い、発車時刻までビール飲みつつ寛ぎ始めましたが、乗り合いタクシーは満席になれば次々出ているようなので、残りのビールをステンレス水筒に詰めてすぐに乗り込みました。

あと一席だったようで、私が乗った時点ですぐに出てくれました。

 

戸倉に着いて、沼田駅行きのバスを13時半と決めて、温泉施設「ぶらり尾瀬館」へ。

いつの間にか戸倉に大きな温泉施設ができていて、昨日の乗り合いタクシーから見えて、びっくりしていたんです。

受付で尋ねると、5年前にできたとか。

湯は美人の湯かな? 肌に効きそうな泉質と思い、帰宅後に調べたらやはりアルカリ性単純泉でした。

バス停に近く、リーズナブルな温泉施設ができて便利になりましたね(*^_^*)。

 

5分前にバス停に行くと、数人が並んでいましたが、混んではいません。

沼田駅に出て、鈍行と快速でノンビリ帰路につきました。(10/15UP)

*参考まで
・尾瀬ぶらり館/入浴料500円
・関越交通バスでは「尾瀬カード」と呼ばれるバスカードを車内販売していて、1枚3000円で4350円分利用できます。
利用できる路線がごく限られていますが、とてもお得なので紹介しておきます(*^_^*)。詳しくは、関越交通のサイトでご確認ください。

| りこ&とこ | 18:00 | comments(0) | - |
錦秋の尾瀬へ 1
コース:沼田駅=(関越交通バス)⇒鳩待峠バス連絡所(戸倉)=(乗り合いタクシー)⇒鳩待峠→横田代→アヤメ平→富士見田代→龍宮→見晴→見晴キャンプ場(泊)


↑コース絵図
 

高山シーズンも終盤になり、三連休の前半を使って尾瀬に帰ってきました。

台風情報で行き先を二転して尾瀬に落ち着いたのですが、天気はピーカン、森は錦秋で、大正解でした。

尾瀬にしてよかった。

一年に1回は帰りたいと思っていたので、シーズン終盤にして行けたのもよかったです。



↑ブナ林
 

入山口も下山口も群馬県と決めまして、電車、バスを乗り継いで鳩待峠へ。

高崎で乗り換えた上越線では、登山者の姿をたくさん見かけました。

また、沼田駅から戸倉に向かうバスは満席で、ほとんどが尾瀬に向かうハイカーです。

シーズン最後のピークの尾瀬は、大にぎわいです。



↑紅黄葉
 

さて今日のコースどりは、晴れマークがズラリと並ぶ日ですから、下るよりまずは登りたい。

ささっと準備を整えて、見晴らしのよい尾根を歩けるアヤメ平へ向けてすぐに歩き出します(10:15)

森に入ったとたん、ブナ林が陽を受けてキラキラと輝き、感嘆の声が出ます。

何度来ても裏切らない、いつ来ても美しい尾瀬です。



↑コメツガの影がレース模様みたい
 

何しろ空が真っ青なので、早く森を抜け出したくて、ピッチを上げて夢中で登ります。

 

横田代に出ると、思ったとおり、至仏山が大きく眼前に見えます。

口笛でも吹きたい気分(吹けんけど)で、ベンチを見つけて最初の休憩(11:30-40)。



↑横田代
 

登っている間は暑いほどでしたが、止まると風が冷たく、レインジャケットを羽織ります。

朝食用に持ってきたおにぎりの残り(一つは移動中に)とほうじ茶でエネルギーを補給。



↑至仏山
 

横田代からアヤメ平にかけては、池塘が点在する湿原に木道が通り、西に至仏山、東に燧ヶ岳を望み、それはそれは贅沢なコースです。

しかもハイカーのほとんどは鳩待峠から山ノ鼻へ向けて下りますから、こちらは混雑もなく静かに歩けます。

尾瀬が初めてのかたには、山ノ鼻からをすすめますが、山慣れたかたにはこちらのコースもなかなかいいですよ、とイチ押ししておきます(o^^o)



↑燧ヶ岳の頭


↑紅く染まった葉っぱ


↑絶妙なカーブの木道


↑空へ続く道

何度も至仏山を振り仰ぎながら、アヤメ平へ(1220-35)。

この先で再び森に入るので、視界のいいこちらで昼食?にします。

今日は朝食、昼食というより、休憩時間に行動食を少しずつ摂るスタイルになっています。



↑アヤメ平から望む燧ヶ岳


↑アヤメ平の池塘
 

アヤメ平から富士見田代へ。そのまま200m行くと富士見小屋ですが、私はここから竜宮に下ります。長沢新道というコースです。

トイレ休憩が必要でしたら、この辺りには富士見小屋にしかありませんから、面倒がらずに往復しましょうね。



↑富士見田代手前の尾根から渓(たに)を見下ろす


↑富士見田代と燧ヶ岳
 

長沢新道を歩くのは2回目で、もう記憶が薄れているもののやや荒れぎみの印象でした。

が、今日はよく晴れて地面も乾いていますから、歩きよいです。

道もよく歩かれている印象で、だいぶ人手が入ったのかもしれません。


↑ダケカンバ林

下るほどに錦秋の森に包まれるので、なんとも幸せです。

ダケカンバの銀色の幹、ミズナラやブナの黄色〜オレンジ〜茶色のグラデーション。

なんとすごい、森のオーケストラでしょうか。





↑ブナ林


↑黄葉がきれい!
 

幸せな気持ちで森を抜けると、広大な湿原が見えてきます。

もうすぐ一年ぶりの尾瀬ヶ原です(14:30竜宮)。



↑木道が平になってきました
 

竜宮小屋前のベンチで一休みし、すぐに見晴に向かいます。

時間のことをまったく気にしないなら、横田代からアヤメ平の間でたっぷり時間をとってから下ると優雅ですが、鳩待峠でテント装備のかたを大勢見かけ、アヤメ平に向かう間もテント装備のかたがいましたから、あまりゆっくりしていると、張る場所がなくなっちゃうかも?などと心配していたので、休憩がつい短くなります。



↑龍宮小屋と燧ヶ岳
 

竜宮を過ぎたあたりで、群馬県から福島県に入ります。



↑沼尻川を越えて、福島県へ


↑6軒もの山小屋がある見晴

見晴に着き、建ち並ぶ山小屋のいちばん奥、原の小屋の後ろが燧小屋です。

まずは燧小屋に寄って幕営料を支払い、番号札をもらいます。

見晴キャンプ場、初めてきちんと見てみました(15:00)。
けっこう広いです。



↑見晴キャンプ場

尾瀬には何度となく来ていますが、テント泊は今回が初めて。

端がほとんど埋まり、真ん中はまだだいぶ空いていて、逆に決めづらいなあ。

下草のあるエリアにカップルがテントを張り始めたから、その右隣に張らせてもらうことにした。

私の右隣では、感じのよい男性がすでにテント前で寛いでいて、どーゆー人かがわかっていたのも決め手だ。



↑陽が傾いてきました
 

テントを張り、落ち着いたのが16時。

燧小屋で500円で入浴できるけど、夏と違ってダラダラ大汗をかいたわけじゃないから、1日くらいいいや、とやめておいた。


 いなばのタイカレー缶
 

夕食は、前から気になっていたタイカレーの缶詰を持ってきた。

まずは湯を沸かして、アルファ米をご飯にします。

ご飯になるまでに15分かかるので、その間に燧小屋で買ってきた酎ハイを飲んだり、タイカレーを温めたり、茹で卵の殻をむく。

本日の夕食、出来上がり。

ちょっと甘い味のカレーだ。



↑タイカレーライス(相変わらず見栄えイマイチ)
 

日が短くなり、18時を待たずに辺りは夕闇に。

眠くなるまで携帯に今日のレポの下書きをしようなどと思っていたけど、すぐに眠くなり、寝てしまった。

今朝は3時半に起床して、5時間かけて移動し、テント装備で5時間歩いたのだから、まあ無理もないか。

夜中、あまりに明るいので目が覚め、テントのベンチレーターから外をのぞくと、月が物凄く明るくてびっくりしました。

ヘッドライトなしで外を歩けると思う。

月明かりの中、森の中では熊がお散歩してるかな、などと思いながらまた眠りにつきました。(10/14UP)


につづく

*参考まで
・関越交通バス/沼田駅〜鳩待峠行バス連絡所:2050円(子供・身障者1030円)、戸倉〜鳩待峠:930円(子供・身障者470円)
・見晴キャンプ場/幕営料800円 

| りこ&とこ | 18:00 | comments(2) | - |
尾瀬に還る2
コース:東電小屋→見晴→白砂峠→沼尻休憩所→尾瀬沼→三平下→三平峠→岩清水→大清水=(関越交通 尾瀬号)⇒新宿


↑コースマップ

陛下から、「日本の中でどこの風景がいちばん好きか」と御下問があった。
私は「見る人の好みによってちがうでしょうが、私は尾瀬がいちばん好きです」と申し上げた。
東山魁夷『自然の中の喜び』より


↑東電小屋前からの眺め

昨日は移動中にもたっぷりと寝たし、夜は21時に就寝して朝は5時起き。
暑くもなく寒くもなく、気持ちよく休みました。
 

東電小屋の朝食は6時からで、食事を済ませ、7時前に出発します。

美しいブナの森を下り、東電尾瀬橋を渡って見晴方面へ。



↑ブナの森の中の木道歩き

昨日同様、花がたくさん咲いていて、幸せな気持ちで歩きます。


↑キンコウカ/金黄花(ユリ科)


↑イワショウブ/岩菖蒲(ユリ科)



↑ウメバチソウ/梅鉢草(ユキノシタ科)


↑ゴマナ/胡麻菜(キク科)


↑オゼミズギク/尾瀬水菊(キク科)

尾瀬ヶ原が離れがたく、見晴でコーヒーを淹れて休憩し、尾瀬沼に向かいます。
今年のテーマを東山魁夷にした関係で、著書を読むときに冒頭の引用文に出逢い、そろそろ尾瀬に還ってみよう、って思ったのがきっかけですが、来て本当によかった。
北アルプスなどの稜線を歩く空中散歩のような爽快さは、夏山の醍醐味で、私を一年間前に歩かせてくれる特別なイベントですが、それとはまた違う意味で、尾瀬は、穏やかで優しく、やはり特別な場所であるように思います。


↑ずっと歩いていたい木道

尾瀬沼付近の小湿原に出るまでは展望のないコースで、湿度も高く、汗が流れ出します。

湿濡れている岩や樹の根、下りの木道を歩くときは用心深く足をのせます。

最近、止まりが悪いように思うのは、靴底が磨耗しているためかもしれない。



↑ブナ林



ようやく明るい湿原が目の前に広がり、ほっと気持ちが安らぎます。

季節を変えて何度も訪れた、懐かしい風景。

湿原に咲くキンコウカの群生を見ていると、燧ヶ岳の田代にもまた行きたい、と想いを馳せます。



↑尾瀬沼

沼尻に着き、長蔵小屋経営の沼尻休憩所に立ち寄ります。

天然水で淹れた美味しいコーヒーをいただくのが私のお気に入りで、尾瀬沼を見ながらゆっくり味わいます。

売店の商品は、以前からあるものがいくつかありますが、目新しい試みはないようで、少しがっかりしました。

長蔵小屋プロデュースのものは抜群にセンスがよくて、訪れるたび何かしら買ってしまうのが楽しい悩みでしたけれど、今は企画者が変わってしまったのかもしれません。

以前買ったイワツバメのTシャツがくたびれてしまい、今回は新しいものを買うのも目的の一つだったので、ニオイコブシの絵の入ったものを買いました。







↑尾瀬沼周辺のコース

30分ほど休んで長蔵小屋のほうに行きますと、ちょうどヘリコプターが荷をおろしているところでした。

長蔵小屋の売店を覗いて牛乳を買い、前のベンチでお昼ごはん。

お昼ごはんといっても、持参のパン1個だけだけど。

長蔵さんが何か面白いことをやってるかも?と思って山小屋のお弁当は頼まなかったけど、長蔵さんの食堂はまだ開いていませんでした。



↑燧ヶ岳と尾瀬沼


↑ついオゼミズギクの写真ばかり撮ってしまいました(笑)

ときどき燧を眺めつつ三平下へ。

こちら広いエリアにベンチがいっぱいで、いい休憩ポイントなんだけど、樹が生い茂り、沼が見えないのがなあ、残念なんだよなあ。

ここだけ樹を伐るというのは、尾瀬の精神に反するでありましょうか?

こちらで花豆ソフトをいただいて、沼の前の樹を眺めて休憩しました()



↑オオシラビソ林

三平下は日陰じゃないので、ジリジリと暑く、気温を確認すると30℃でしたが、三平峠に向けてオオシラビソの林に入ると、ひんやりした冷涼な空気に包まれます。

こちらは24℃くらいで、その気温差に驚きます。



↑曲線が美しいと思った木道
 

バスは15時半の便を予約したので、時間はたっぷりとあり、沼の周辺でもう少し散策してもよかったんだけど、大清水までが長く、今回は体力に自信がないから欲張らない。

ゆっくりのんびり、森林浴しながら大清水まで歩きました。

岩清水からも変わらずコンコンと水が流れているのを確認してひと安心。



↑涼しい沢沿いの道
 

大清水に着くと、ちょうど14時半の尾瀬号が出発したところでした。

トイレで着替え、休憩所で天ぷら蕎麦をいただいたら、1時間はあっという間で、予定どおり予約したバスで帰路につきました。

あとで気づいたのですが、大清水にある何件かのお店のなかで、入浴ができると貼り紙のあるところを見つけました。

早く気づいていたら、利用したのに、と思いました。

 

また、帰りの高速道路は混んでいて、三芳パーキングエリアでトイレ休憩に入ったときに14時半のバスが隣に駐車してきました。

運転手さんに尋ねると、14時半のバスは川越に寄る設定なので、道路状況によってはこんなことになるのだそう。

15時半発のバスにしてよかった。
新宿駅に着いたのは20時を回った頃だったでしょうか、とても満ち足りた気持ちで久しぶりの尾瀬歩きを終えました。

(参考まで)
新宿・戸倉または大清水間のバス:関越交通「尾瀬号」片道3700円(子供・身障者1850円)
東電小屋:1泊2食8500円

| りこ&とこ | 21:00 | comments(4) | - |
尾瀬に還る1
コース:新宿=(関越交通バス)⇒戸倉=(乗り合いタクシー)⇒鳩待峠→山ノ鼻→牛首→東電小屋(泊) 

「楽園」と呼ぶに最も相応しい地、「自然と人との、完璧な調和」、という感想を、5年ぶりに尾瀬を歩いて抱きました。

かなり無理をして仕事に目処をつけて入山したので、コンディションは最悪でしたが、尾瀬ヶ原を歩いているうちに浅かった呼吸が深くなり、ガサガサしていた心が静まるのを感じました。

花ももう少なくなったろうと思っていたのに、そんなことはなく、たくさんの花に迎えられました。



↑コースマップ
 

今回利用したのは往復ともに関越交通の尾瀬号です。

新宿と戸倉・大清水を結ぶ高速バスで、金曜夜に出て早朝に着くバスもありますが、私は夜行が苦手なので新宿を7時20分に出る第1便を利用しました。

バスに乗り込んだ途端に大爆睡!で、3時間、アホみたいによく寝たわ、ほんま(-_-;)

 

11時に戸倉に降り立つと、天気は霧雨でした。

乗り合いタクシーで鳩待峠へ移動し、レインウエアを着込んで歩き始めます。



↑霧雨の木道

雨で潤った植物の緑が美しいのですが、濡れた岩や木道は滑りやすいので足元に集中して下ります。

山ノ鼻に着き、お腹が空いてきたので至仏山荘で山菜蕎麦をいただきました。ずいぶん黒い蕎麦です。十割かしら。



↑山菜そば
 

尾瀬ヶ原の木道に入ると視界が開け、しみじみ、なんと美しい地であることか!と思う。

開発から守り、木道を敷いて踏みつけから守り、植樹、植生回復などなど、美しい尾瀬を守ってこられたかたがたに心より感謝の気持ちがわきます。



↑尾瀬ヶ原

今はサワギキョウの紫色、オゼミズギクとアキノキリンソウの黄色が特に目立ち、池塘にはヒツジグサがたくさん花を開いています。

地色になるのはキンコウカのやわらかな色で、ポツポツと白い花で彩りを添えるのはイワショウブ。アクセントの赤茶色は、ワレモコウ。

自然が織りなすアートには、どんなに優れた芸術家も及びません。



↑ミヤマアキノキリンソウ/深山秋麒麟草(キク科)


↑サワギキョウ/沢桔梗(キキョウ科)


↑ヒツジグサ/未草(スイレン科)


↑池塘




 

山小屋は、東電小屋を選びました。

今だからこそ、という気持ちで、初めての宿泊です。



↑「H23」東電の焼印つきの木道
 

牛首から向かうか、竜宮から向かうか決めずに歩いてきましたが、牛首からのほうが静かに歩けそうだったので、そうしました。

木道脇にはオゼミズギクがたくさん咲いていて、あまりに可愛いので何度も写真を撮りました。

でも立ち上がると貧血でクラッとするんで、ローアングルはほどほどに(-_-;)


↑オゼミズギク/尾瀬水菊(キク科)



↑逆さひうち


↑白樺
 

ヨッピ橋を渡り、東電小屋に着いたのが15時。

ネット予約するとき空き室わずかとなっていたから相部屋覚悟でしたが、意外にも個室でした。

訊くと、今日は38名でこの時期としては多いそうですが、単独女子が私だけだったから個室になったようです。ありがたい。



↑東電小屋の部屋
 

お風呂も14時からですでに入れるとのことで、早めに汗を流して温まりました。

シャンプー、石鹸なしの山小屋ルールの入浴です。

 

夕食は17時半からとのことで、ひと散策できそうでしたが、酎ハイを買って小屋の前のベンチでノンビリ過ごしました。

朝は新宿に出るだけで汗をたっぷりかきましたが、ここは涼しいです。ちょっと肌寒いほど。

東京の猛暑から逃げたくなったら、あるいは心がガサガサしてきたら、尾瀬に来ればいいんだ、と心に静けさを取り戻し、幸せな気持ちで思いました。



↑東電小屋

東電小屋の夕食は、「東電御膳」とでも名前をつけたいような、副菜が少しずつ並んだものでした。
実はちょっとがっかりしました、ごめんなさい。

 

日没が近くなると気温がぐっと下がり、早々に部屋に戻ります。

夕涼みをするには少々肌寒く、今回は薄手フリースを迷った挙げ句、家に置いてきてしまったのです。

レインウエアを羽織れば事は足りますが、身体が「もう休め!!」と訴えている声に従い、3日ぶりに「きちんと眠る」ということをしたのでした。
(2につづく)(7/29UP)

| りこ&とこ | 21:00 | comments(2) | - |
秋を迎えに尾瀬ヶ原へ

コース:新宿=(関越交通バス)⇒戸倉=(シャトルバス)⇒鳩待峠→山ノ鼻→牛首→ヨッピ橋→竜宮→見晴→ヨッピ橋→竜宮→牛首→山ノ鼻→鳩待峠⇒往路戻る

マップ

秋を迎えに大好きな尾瀬に行ってきた。
前日の東京は、気温も30℃を超え、真夏に戻ったような暑さ。

新宿の高速バス乗り場は相当暑くて参った(*_*)

汗をダラダラ流しながら、遅れているバスを待ち、乗り込んだらすぐに出発(前日22:20)

乗客は少なく車内はガラガラだ。

4時すぎに戸倉に着き、しばらくバス車内で待機したあと、4時40分発鳩待峠行きのシャトルバスに乗り換える。

尾瀬は3年間通ったフィールドなので、様子がわかっていて気持ちも落ち着いている。

5時すぎに鳩待峠(はとまちとうげ)着。

鳩待山荘でおにぎり弁当(500)を買い、身支度を整えたりしてから5時40分に出発。

おにぎり
 

朝の冷え込みを心配していたが、まだ寒くはない。

未明の雨に濡れた木道で滑らないよう気をつけつつ、山ノ鼻に向けて下っていく。天候は、曇り。

 

見かける花は、背の高いシシウドやハンゴンソウ、紫色が美しいオゼトリカブト、咲き残りのソバナなど。

オオカメノキはすでに赤い実をつけ、朝露に濡れてピカピカと光っている。



黒い実がつくのは、何かな?

 

1時間で山ノ鼻に着く。気温は24℃くらい。
今日は
なんとなく元気がなく、その理由を考えながら尾瀬ヶ原に向けて歩きだす。


……自分の弱さを、自分の中で始末できない人間の巻き散らす毒はたちが悪い。

私は私の中に、信念を確立している人なので、大抵のことは流せる。

「本当に大切なこと」と「どうでもいいこと(あるいはどうにかなること)」が明確なので、自分の基盤が不安定な人間の無責任な言動にブレない。

でも……受け流すにもエネルギーは必要だし……今はちょっと疲れぎみ。


ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマアキノキリンソウ/深山秋麒麟草(キク科)

 

曇天のもと、憂鬱な考えごとをしながら歩く。さくさくさく……。

広々とした湿原に出ると、アブラガヤが穂を垂れ、オゼミズギクが風に揺れて……優しい風景が私を包む。


アブラガヤの登山道
アブラガヤの群生する木道

 

白いゴマナ、夏の名残のアザミたち。キク科の花はみんな可愛い、大好きよ(*^_^*)


オゼミズギク
オゼミズギク/尾瀬水菊(キク科)

 

サマギキョウ
サワギキョウ/沢桔梗(キキョウ科)

牛首からヨッピ橋方面へ、ヨッピから竜宮へ。迷いなく8の字を描くコースで。

イワショウブの花は、白色から赤色へと移行中。


イワショウブ
イワショウブ/岩菖蒲(ユリ科)

 

キンコウカもオレンジがかってなんて綺麗なの。


キンコウカ
キンコウカ/金黄花(ユリ科)

 

ヤマドリゼンマイもところどころトースト色で、美味しそう。

海原のように波を打ち、飛び込んだら、至仏山(しぶつさん)まで泳いでいけそう。


ヤマドリゼンマイ
ヤマドリゼンマイ/山鳥薇(ゼンマイ科)


あ、いまヤブこぎにロマンを感じる山ヤの心境が少しだけわかった気がします(笑)。

アケボノソウ
アケボノソウ/曙草(リンドウ科)

見晴9時15分に到着。

昼ごはんには早いけれど、よく歩いてお腹がすいたから、おにぎりを食べちゃおう。

鳩待山荘のおにぎりは、梅干し入りのシンプルなものだけど、なかなか美味しい。

水がいいのは当然として、お米がいいのかな? 噛むごとにしっかり甘味を感じる。

「あさげ」(永谷園)の味噌汁とともにいただく。

 

そばではセキレイが小走りに駆け抜けていく。平行移動の速いこと! 水面を駆けるアメンボのようよ。




食後にコーヒーまで淹れて1時間ほどまったりすると、あれあれあれ元気が出てきましたよ(o^-^o)

10時に見晴から御池方面に向かい、分岐から東電小屋方面へ。

今日の尾瀬はわりと静かだが、このあたりになると一層で、念のために熊よけ鈴をザックにさげる。


ウメバチソウ
ウメバチソウ/梅鉢草(ユキノシタ科)
 

おやおや、ヘンテコな花を発見。

なんだろう何かを想起させるなあ……胃カメラとか?


チョウジギク
チョウジギク/丁字菊(キク科)

 

紅く色づいてきたのは、オゼヌマタイゲキ?



 

ヨッピ橋を渡り、再び竜宮へ。

あっれ〜往きも帰りも「ヨッピ→竜宮」と同じ方向に歩くことになるんだね!

逆回りでも同じかしらん、と「牛首からまっすぐ進んで竜宮→ヨッピ→見晴→竜宮→ヨッピ→牛首」と頭の中で思い描いてみる。
逆でも方向は同じだ。ふっしぎ〜!と、おそらく全然不思議でもなんでもないことにひとり感動しつつ、同じ道を歩く。


ワレモコウ
ワレモコウ/吾亦紅(バラ科)


エゾリンドウを見つけた。
咲いているのはまだほんの少しだけれど、もう少ししたら湿原の至るところで見られることだろう。

エゾリンドウ
エゾリンドウ/蝦夷竜胆(リンドウ科)

地塘 池塘

ふと気づくと、池塘にヒツジグサが点々と花を開いている。

とても小さく清楚な花。


ヒツジグサ
ヒツジグサ/未草(スイレン科)

 

さくさく歩いて12時すぎに山ノ鼻へ戻る。

よく歩いた。距離にして19.3km、このあと鳩待峠までもう+3.3kmだ。


もう少し時間があるので、さらに尾瀬研究見本園を半周ほど散策。

こちらまで足を延ばす人はいないようで、とても静か。

私が歩くと、木道で日光浴をしていたらしいトカゲたちが一斉に隠れる。お邪魔しちゃったかしら?

 

さて鳩待峠に戻りますか。ちょっと脚が疲れてきたから、ゆっくりと登ろう。

途中の岩清水で美味しい水を汲んで帰るのもお忘れなく。


 
登山道の様子

 

台風が近づいてきている週末で、降られることも覚悟していたが、山ノ鼻に戻った頃には陽射しもあるほどだった。

ただ、至仏山も燧ヶ岳(ひうちがたけ)もその山容を現すことはなかった。


 少しだけ紅葉

14
時前に鳩待峠に着き、乗合タクシーに人数がそろったためすぐに出てくれた。

予定よりだいぶ早いので、戸倉で予約していた16時20分発バスを15時10分発のものに変更してもらう。

そのうえで、大急ぎで近くの片品温泉で汗を流す。

 

高速道路での渋滞が嫌いで、路線バスと電車を組み合わせて帰路手段としていたときもあったけれど、今回は往き帰りともに高速バスだ。

乗り換えなしで東京まで帰れるのはありがたく、リーズナブルというのもある。
バスの中では、山行記をつけつつもついウトウト。
身体は疲れたけれど、心に元気を取り戻して帰路についた。
(8/30バス車内で記す、8/31UP)

| りこ&とこ | 22:00 | comments(4) | - |
紅黄葉の沼田街道を歩く2
*大清水へ下山(昨日の「紅黄葉の沼田街道を歩く」のつづき)

6時前起床。
夜中に目がさめて、1時間くらいぼ〜としていたが、いつしかまた眠ってしまった。
なんと10時間睡眠。
ふだんの生活で、どんなに疲れていてもそんなに寝ていられないが、今日はよく寝たなあ!

洗面所で顔を洗うと、水が冷たくて、すぐに目が覚める。
手がかじかんでしまうほど、キンキンに冷たい水だ。
鏡で見ると、短くした髪がピンピンと立って寝癖がついちゃっている(^^ゞ。

寒いから、朝のお散歩もせず、部屋の窓から燧ヶ岳を眺める。
今朝は曇り空。日の出は、今は何時だろう。とても見えそうもない。
おこたでぬくぬくしながら、朝食を待つ。お腹すいたな〜()。

長蔵小屋にて

シンプルな朝食をいただき、身支度を整えて出発。
長蔵小屋さんのすぐそばで黄色く色づいたカラマツを眺めてから大清水に向けて歩き始める。

カラマツ 黄葉したカラマツ

今回は新調した登山靴をはいてきたのだが、ハイカットのはき口がまだ硬くて、足首に当たるのが痛い。
この登山靴と仲良くなるのには、もうしばらく時間がかかりそう。

燧ヶ岳
燧ヶ岳と尾瀬沼

オオシラビソが美しい林の中を登り、三平峠へ。

オオシラビソ オオシラビソの林

冬が近づくと、幹が銀色を帯びてくるダケカンバが徐々に増えてきて、さらに登ると三平見晴だ。
視界が開け、山々が連なる様子を望むことができる。

山々
三平見晴からの眺め

しばし眺めを楽しみ、十二曲がりを下り始める。
ジグザグに下っていき、平らになったところが「岩清水」だ。
新しいステンレスのコップが用意されていたので、ちょっと喉を潤す。

落ち葉道 落ち葉道を歩くのも楽しい

ここから一ノ瀬までの道は、ブナが多く、また、ときどき沢の流れを楽しむことができるので、私のお気に入りだ。
ご機嫌でのんびりと歩く。

渓流 渓流

一ノ瀬からは、旧道を歩いてみることにする。
この道は、昨日歩いた七入からの道とつながる道だ。
昔、片品村の人は三平峠を、檜枝岐村の人は沼山峠をそれぞれ越えて、尾瀬沼の畔で物品を交換したとか……。
昔日の村人たちの暮らしに想いをはせつつ、一ノ瀬休憩所のトイレ脇から旧道に入る。
ピンクのリボンが目印だ。

紅葉 紅葉

……が、道は予想以上に荒れている。
昨日の七入〜沼山峠の道が、予想以上に整備されていたのと対照的だ。
こちらはすぐ上を立派な林道が通っているのだから、無理もないかしら?



落ち葉道
落ち葉はふかふかだけど…

ヤブをかきわけ、ぬかるみに注意しながら進むと、視界が開けたところに出る。
眼下に冬路沢が流れ、背景は紅葉した山々。秘密の展望台だ(^o^)
気をよくして先の道へと進むが、くち果てた木道は苔蒸し、踏み跡も見られない。



あまりに道が荒れているため、途中でいったん林道に出たら続きはやめておこう、と相談していたとき、橋が現れる。
橋は相当古く、半分崩壊している。下の沢は、幅3メートルくらいだろうか。橋までの高さは1メートルくらい。
橋のこちら側と向こう側にそれぞれピンクのリボンがあるから、ここを渡るらしい……。

崩壊している橋 半壊している橋

ほかに迂回できそうもなく、慎重に橋に最初の一歩を踏み出すと、メキッと音がして木板が折れた(-_-;)
とても大柄な我々の体重が支えられるとは思えない。
たまたま、その場所は林道に近づいているポイントで、すぐ上に道が見えていたので上がることにする。
クマザサなどがいっぱい!の斜面を無理やり!登り、林道に戻る。フウ〜、生還!


平和な道

さてのどかな林道に戻り、紅葉を楽しみながら残りの道を下る。



美しく黄葉したカラマツのそばを通り過ぎると、山の神の祠(ほこら)がある大清水だ。

カラマツ カラマツ林

「今年も楽しく尾瀬を歩きました。有り難うございますm(__)m」と手を合わせ、すでに到着している沼田行きのバスに乗り込む。
「花豆ジェラートで締めれなかったねえ〜」と私が言うと、同行者に呆れられてしまった(^^ゞ。

今年もたくさん歩いたなあ、と雪原から始まり、落ち葉道で終わった2008年尾瀬を振り返りつつ帰路についた。

紅葉
バスの中からの風景
| りこ&とこ | 22:00 | comments(11) | - |
紅黄葉の沼田街道を歩く1
コース:東武浅草駅=(東武鉄道・野岩鉄道)⇒会津高原尾瀬口=(会津バス)⇒七入→抱返ノ滝→尾瀬沼山峠→沼山峠→大江湿原→長蔵小屋(泊)→三平下→三平峠→大清水=(関越交通バス)⇒沼田駅⇒渋谷

マップ コースマップ

今年の尾瀬シーズンも終わりに近づいてきた。
もうまもなく長い冬を迎える尾瀬に、見納めのつもりで向かう。

週間天気予報では降水確率70%と出ていて心配したが、金曜日の朝の予報で一日晴れマークが並ぶ(*^o^*)
昨日は仕事が忙しく、帰宅が23時。
素早く準備して布団に入ったが、睡眠時間は3時間しかとれなかった(>_<)
あまりいいコンディションとはいえないが、今回は歩行時間も短めで計画しているからまあ大丈夫でしょう。

始発の電車に乗り込んで、ハイカーが集まる東武浅草駅へ。
6時20分発の会津田島行きの快速電車に乗り込む(浅草〜会津高原尾瀬口/大人:2540円、子供・身障者1270円)
真ん中2両が会津田島行きで、前2両は日光行き、後ろ2両は新藤原止まりの車両なので要注意。
車内には、団体さんもいたりでにぎやか。網棚にはザックがズラリと並ぶ。

どんよりと曇っていた空が東京を離れるにつれて晴れてくる。
稲刈りの済んだ田んぼで白鷺(しらさぎ)が何かをついばんだりしているのを眺めたりしていたら、いつしかウトウト。少し眠ることができてよかった。

9時25分、会津高原尾瀬口駅に着く。
バスの発車時刻が930分なので、大急ぎでバス停に向かったが、運転手さんはとてものんびりで、「トイレに行かれるかたは行ってきてもいいですよ〜」と乗客に声をかけてくれる。
「行ってきます」と言うと「慌てなくていいですよ」と……。
なんともローカル。素敵だな。
ちなみにこのバスは、バス停でないところでも自由に乗り降りできる仕組み。

しばらくバスを走らせていくと、車窓から眠けも吹き飛ぶ素晴らしい紅葉が目に入る(^o^)
赤、黄、橙。山々が錦を織りなしていて、息を呑むほど綺麗。
つい見とれてしまって、写真を撮らなかったのは残念だ。

山の彩り
沼田街道から撮影した山の様子

美しい山々を眺めていると、自然と心が高揚してくる。来てよかったなあ……!
あとで小屋のかたから伺った話では、今年の檜枝岐(ひのえまた)村の紅葉は、数年に一度という美しさだそうです。

*七入から尾瀬沼山峠へ
11時すぎに七入で下車し、身支度をと整えてから尾瀬沼山峠に向けて歩きだす。
七入山荘を左手にして山道へと入る。静かで、いい雰囲気(^_^)

カラマツ並木 カラマツの並木

草のにおいがする中をさくさくと歩く。
広葉樹の葉はもうだいぶ落ちていて、もみじの紅い葉がひときわ目立つ。
ふかふかの落ち葉道を踏みしめながらの山歩きが楽しい。
道もよく整備されていて歩きよい。大変いいコースだと思う(o^-^o)
こんな素敵な道を、これまでずっとバスで省略していたなんて、ずいぶん勿体ないことをしてきたな、と思う。

もう昼だが、葉に朝露が残っていて、キラキラして光っている。
初めての道を楽しみながら歩いていくと、沢音が徐々に近づいてくる。
今日のコースは、沢沿いで、何度か沢を渡ったり渡り返したりしながら歩くことになる。
従って、雨の日は沢が増水することを考えて避けたほうが無難でしょう(^_^)

硫黄沢
硫黄沢

一番目の橋は、硫黄橋。
道々に道しるべが設置されていて、それぞれの橋の名前が確認できる。
また脇に道がある箇所にも道しるべがあるので、まず迷う心配もない。有り難いです。
今回は、あまり紹介されていないコースだったので、mちゃんに付き添いを頼んで同行してもらったが、これならソロのときでも歩けそう(^_^)

登山道 登山道の様子

落ち葉

登山道

登山道 登山道の様子

登山道

紅黄葉を楽しみながら、ゆるゆる登ったり下ったりを繰り返す。
途中、赤法華橋を渡る。
1時間も歩くと、汗が出てきて、沢の流れを見ながら少し休憩をとる。
休んでいると、ソロのかたが下ってきた。七入から歩き始めて以来、初めて人に会う。
また、このあと沼山峠まで、結局ほかのハイカーに会うことはなかった。

紅い葉

登山道 登山道の様子

しばらくは道行沢を渡ったり渡り返したりしながら歩く。
 道行沢第一番橋・第二番橋……と五番橋まで渡る。

黄紅葉

登山道 登山道の様子

道行沢からコースが離れてくると、ようやく勾配がややきつくなってきて、高度を上げていく。
ジグザグに登っていくと、抱返ノ滝を指す道しるべが現れる。
滝はコースから少し外れた小道を少し歩いたところにある。

行ってみると、大きな岩壁を白い糸のようにやわらかな水が落ちている。
もっとショボい滝を想像していたが(失礼)、案外大きくて綺麗。水量の多い季節ならもっと素晴らしいかもしれない。

新しい階段 抱返ノ滝

滝を眺めながら休憩をとり、尾瀬沼山峠を目指す。時刻はもう14時半だ。
地図の等高線を数えたら九本で、計算するとこれから200メートル近くほど登っていくことになる。

ブナ ブナの大木

遅れがちの同行者に合わせ、ペースを落とし、ゆっくりと登る。
しだいにオオシラビソが見られるようになり、尾瀬沼山峠が近いかな、と思い始めてしばらくすると、休憩所が見えてくる。

七入から尾瀬沼山峠まで、トータル4時間もかかってしまった(^^;ゞ。
遅くなると小屋のかたが心配するので、10分ほど休んだらすぐに沼山峠へと向かう。

登山道の入り口付近の階段が立派になっている。
7月に来たときにはなかったから、まだできたてホヤホヤだ。

新しい階段 新しい階段

さくさくと登っていき、ピーク地点を越えてしばらく下ったところが、沼山峠の展望台だ。
ここは、福島側から入ってきて初めて尾瀬沼が見える場所。ただいま〜(^_^)/

沼山峠からの眺め
沼山峠から尾瀬沼を見下ろす

しかしもう16時です。のんびりしてはいられません。
そのまま尾瀬沼に向けて下り続ける。空は、どんよりと暗い。

ようやく湿原まで下ると、一面、黄金色の世界だ。
こちらの木道も敷き直したらしく、真新しい。

大江湿原
大江湿原

平野家の墓へ向かう細道にも新たに木道が敷かれている。
お墓の方向に手を合わせ、先を急ぐ。

ああそれにしても寂しい風景の尾瀬。
枯れた草ばかりの湿原を見ていると、春、夏、秋とたくさんの花が次々と咲いていたのが嘘のよう。
それは、奇跡のようにさえ思える。

燧ヶ岳(ひうちがたけ)は、雲におおわれてまったく見えない。
だいぶ暗くなってきて、黄色に色づいているカラマツ林の間から漏れる長蔵小屋さんの灯りがいとおしい。

長蔵小屋 長蔵小屋

長蔵小屋さんの前に出ると、小屋のかたが外の様子をうかがっているところで、「遅くなってすみません」と言うと、ほっとしたような笑顔で迎えてくださった。17時着。
ご心配をかけて申し訳ありません……m(__)m

今日は17時〜18時が夕食時間だが、我々は17時半にして、それまでに入浴ということにしてくださる。
六番の部屋に荷物を置いて、急いでお風呂へと向かう。
浴室には誰もおらず、汗で冷えてしまった身体をゆっくりと温めることができたのは有り難い。

夕食のおかずは、鮭の糟漬けをこんがりと焼いたもの、鶏のソテー、かぼちゃサラダなど。
ほかにサラダは自由にとれるし、テーブルにはおかず3品が並ぶ。
お腹がペコペコでも、しっかりごはんを食べられるのが嬉しい。
ご飯によく合う美味しいおかずばかりで、もりもりいただきました()
長蔵さんのリピーターが多い理由の一つでもあります。

夕食が済んで部屋に戻る。まだ6時すぎなので、消灯までだいぶ時間がある。
山旅の記録をケータイに打ち込んだりしてのんびり過ごしていたが、すぐに眠くなってきてしまった。
ちょっと睡眠不足でしたので、さっさと布団を敷いておやすみなさ〜い(-.-)Zzz

翌日につづく
| りこ&とこ | 19:00 | comments(4) | - |
初秋の尾瀬を歩く
コース:新宿=(関越交通「尾瀬号」)⇒戸倉=(シャトルバス)⇒鳩待峠→山ノ鼻→尾瀬植物研究見本園→山ノ鼻→牛首→竜宮→ヨッピ橋→牛首→山ノ鼻→鳩待峠⇒往路と同じ



大雨警報が先週末に出て、この週末も週間天気予報は「曇りときどき雨」と、まったく山日和ではない。
日帰りの予定で雨の中を歩いても山小屋で温かいお風呂が待っているわけではないし、今回お目当てのリンドウたちは、晴れていないと花を開かないかたたちだ。

う〜ん、う〜んと散々迷っているうちに、降水確率がさらに上がったりした木曜日。
晴れた明るい朝の空を見て、やはり出かけよう!という気になる。
今回を逃すともう尾瀬の秋の花には逢えない、という気持ちが背中を押した。雨に降られることを覚悟して、関越交通「尾瀬号」の往復チケットを予約する(往復で大人7000円、子ども3500円、身障者3850)
午前中勝負!の日帰りプチ尾瀬あるきだ。

高速バスはあまり好きじゃないけれど、早朝から歩きだしたいこと、午前中で切り上げるつもりなので帰りの時間も見えていることから行き帰りともにバスとした。
今回は軽いハイキングということで、声をかけてみた山友も雨予報にめげずに「行く!」と付き合ってくれて2人旅となる。

金曜日の仕事は19時すぎに終わる。そのまま行けるようにザックを仕事場に持ってきていたが、いったん家に帰れそうだ。
大急ぎで帰宅して愛猫・とことラブラブし(←)、秒読みでシャワー、着替え、ベランダ菜園の水やりをすませ、朝作った弁当の残りをちょっとつまんで家を出る。
ふう、直行も時間が余ってしんどいが、帰宅しても忙しい。難しいところである。

新宿駅の新南口に近いバスターミナルで山友と合流して乗り込んだ「尾瀬号」は、ガラッガラ。
車両の真ん中へんが私と山友の席(6D6A)で、後ろの席に2人、前に1人、と合計5名。
いくらなんでも空きすぎです。尾瀬号の先行を案じますよ、私は(-_-;)
電車ばかり利用しないで、これからはもっと尾瀬号を利用しよう、っと。

バタバタと出てきたものの、しっかりワインを小さなペットボトルに詰めてきた。バスで眠れない人なんで、せめてもとリラックス用()
狭山パーキングエリアで30分の休憩。23時30分に出発。もう一度休憩があったが、どこだったろう。
どの体勢にすれば一番寝やすいか、とアレコレ試すがやはり眠れず。

まだ夜の明けない330分に戸倉着、しばらく駐車したまま休んでからバスを降りる。
440分、シャトルバス(大人900円、子ども・身障者450円)で鳩待峠へと向かう。
なんやかんやと女子旅となるとやたらに時間がかかり、6時すぎにようやく山ノ鼻に向けて歩き出す。

青空と至仏山
至仏山と青空

樹々は、全体としてはまだ緑が濃い。ところどころ黄色に色づいた葉や紅く染まっているものあり、尾瀬はいま、秋の初め。


登山道に朝陽が射しこむ様子

オオカメノキは赤い実をつけ、黒い実は、なんの樹だろう。きのこの姿も多い。



沢のせせらぎ、森に朝陽が射す様子などを楽しみながらゆっくりと下る。
山友も初めての尾瀬に何度も立ち止まりながら、楽しんでいる様子(^_^)


渓流

水場の水を口に含むと、冷たくて美味しい! ペットボトルに詰めて、本日の飲料とする。
しかし、鳩待峠から山ノ鼻の中間点にあるこの水場までですでに1時間。
このままのペースでは尾瀬ヶ原を半周もできなくなりそうなので、言いたくなかったけれど帰りも通るから、と山友をちょっとせかしてしまう。

道々で逢えた花は、ミヤマトウバナ、オオバセンキュウ、サラシナショウマ、オゼトリカブトなど。


ゴマナ/胡麻菜(キク科)

7半を過ぎたころ、ようやく山ノ鼻に着く。今日はまず尾瀬植物研究見本園へ。

至仏山
至仏山

アキノキリンソウ、イワショウブ、オオバセンキュウ、オゼミズギク、ウメバチソウ、サワギキョウ……予想以上にたくさんの花に逢える。
しかも朝露にしっとりと潤っている。

ミヤマアキノキリンソウ 
ミヤマアキノキリンソウ/深山秋麒麟草(キク科)

イワショウブ
イワショウブ/岩菖蒲(ユリ科)

オゼミズギク
オゼミズギク/尾瀬水菊(キク科)

ウメバチソウ
ウメバチソウ/梅鉢草(ユキノシタ科)

サワギキョウ
サワギキョウ/沢桔梗(キキョウ科)

朝陽を浴び、朝露を帯びた湿原がキラキラと輝いている。
美しい山容の至仏山、空には羊雲。

いわし雲
羊雲は、またの名をうろこ雲、いわし雲、さば雲ともいう

オゼトリカブト
オゼトリカブト/尾瀬鳥兜(キンポウゲ科)

キンミズヒキ
キンミズヒキ/金水引(バラ科)

山ノ鼻に戻り、いよいよ?尾瀬ヶ原へ。
背の高いアブラガヤが群生し、ミヤマアキノキリンソウ、ゴマナがまず目に入る。

アブラガヤ
アブラガヤ/油茅(カヤツリグサ科)

色調の変化は森林帯より早く、全体としてやわらかな色合いに移っている。
ミヤマアキノキリンソウと、キンコウカの葉が秋になるとオレンジ色に染まるので、湿原がやわらかな暖色を帯びている。

風景

キンコウカ
キンコウカ/金黄花(ユリ科)

池塘のヒツジグサは、黄色から茶色のグラデーションで、もうそれだけで立派な芸術。
ヤマドリゼンマイも先のほうから焦げたような色に移っていて、香ばしそうではありませんか(*^_^*)

地塘
地塘

ヤマドリゼンマイ
ヤマドリゼンマイ/山鳥薇(ゼンマイ科)

エゾリンドウの紫色がセピア調の風景の中でひときわ目立つ。
オヤマリンドウ、サワギキョウ、オゼトリカブト、と秋の花は紫が多い。

リンドウ
エゾリンドウ/蝦夷竜胆(リンドウ科)

いろいろ赤いものを発見することも多いこの時季。
そうそうこの赤い実、昨年も見たわ、と図鑑では名前がわからなかったので昨年の「尾瀬ある記」の9月をのぞいてみたら、「不明」にしたままである。「使えないゾ、尾瀬ある記」。
いやいや確かマユミだよ、とうろ覚えのままにネットで調べたら、大当たり! ほ〜。ちょっとは進歩しているのであります。

マユミ
マユミ/檀or真弓(ニシキギ科)

940分に竜宮に着。ここで昼ごはんとする。
あまり食欲がなかった私は、竜宮小屋さんでオレンジジュースをいただく。よく冷えていて、懐かしい?つぶつぶ入りだ。
休憩していると、鳥がたくさんいるのがわかる。
夏の間、カッコーカッコーと合唱していたのや、ホーホケキョ!と元気に私たちを迎えていた鳥たちの声がしないなあ、と思っていたが、スズメみたいな色の鳥は見かけることができた。

自分の分と山友の分の水をくみ、竜宮からヨッピ橋方面へと向かう。今日は時間の関係で、尾瀬ヶ原を半分ほど散策。
ヤマドリゼンマイがたくさん群生する中を歩く。時間が少し心配になってきたので、ペースを上げようね、と話しかけると猛烈な勢いで先をどんどん行ってしまった。

ヤマドリゼンマイ
ヤマドリゼンマイ

いやあの、このあたりのリンドウも美しいですからぁぁ〜、ヨッピ橋の周辺はツキノワグワがよく出没するといいますしぃぃ〜と、素早く写真を撮りつつようやくヨッピ橋で追いついた(;^_^A。つ、疲れる。

風景

オオニガナ
オオニガナ/大苦菜(キク科)

ヨッピ橋を渡ったあと、東電小屋へ歩いている山友にストップをかけ、牛首へと向かう。
ちゃんと味わいつつ、やや早く歩こう、と言い直しまして、もう一度コースを説明。ふう、私はツアーガイドじゃないんだけどな。

サクサクと歩き、美しい池塘群を写真におさめる。木道の両側はアキノキリンソウがたくさん。

風景
地塘

気がつくと、後ろを歩いていた山友の姿がまた見えない。
時刻はもう11時になろうとしている。
12時には山ノ鼻から鳩待峠に向かうつもりだった私は、シャトルバスを1便ずらせばいいことだから、と自分に言い聞かせつつ、しかし午後から降るという雨のことが心配になる。
空はもうどんよりと曇っている……。

山友を待ちつつ私の目は周囲の植物たちを観察。
あたりには、ニッコウキスゲの種がたくさん。
近頃は鹿の食害がひどいと新聞に出ていて、今年の花は数が少なかったという。来年はたくさん咲いてくれるといいけれど……。

ニッコウキスゲの種
ニッコウキスゲの種

ナツトウダイは鮮やかな黄緑色から赤い色へと衣替え。

ナツトウダイ
ナツトウダイ/夏灯台(トウダイグサ科)

山友の姿が見えるようになり、再び歩きだす。

ハンゴンソウ
ハンゴンソウ/反魂草(キク科)

タムラソウ
タムラソウ/田村草(キク科)

あらこんなところにベンチなんてあったかしら?と思いつつ、座って山友が追いつくのをここで待つことにする。
ようやく追いついた山友とともに休んでいると、オイチャンがよっこらせと隣に腰かける。

「どちらから」?と訊くと、「今日なんとか沼から来たんだが……」と話し始める。
「そんで三平なんとかにある小屋に泊まって……」。
尾瀬沼のほとりの尾瀬沼山荘?、そうそう。
「ほんで牛なんとかはもうすぐかね?」。牛首はもうすぐですよ。
「そのあと鳩なんとかに向かうんだ」鳩待峠ですか、私たちも同じですよ、やれやれ(;^_^A。世の中にはいろいろな人がいるものだ。
そばで聞いていた山友が、会話が成り立つのがすごい!と感心している。そりゃあもう、えへん(←?)

ワレモコウ
ワレモコウ/吾亦紅(バラ科)

牛首を経由して山ノ鼻に向かうまでの池塘で、ヒツジグサが咲いているのを発見する。
行きでは見なかったものが忽然と現れ、ぷかぷかと池塘の水面に散らばって咲いている様には驚かされる。
とても小さな花で、うっかりすると見落としてしまいそうだ。
しかし小さくとも形はしっかりと睡蓮(すいれん)の形で、近づいて観察するととても美しい花だということがわかる。
なかなか近くで咲いていないが、今日は木道脇で咲いてくれたので、木道に座りこんで撮影。ズームなしでばっちり撮れました(*^_^*)

ヒツジグサ
ヒツジグサ/未草(スイレン科)

ヒツジグサを見ながら歩いていたら、池塘にポツポツと雨の小さな輪が現れ始める。
ああついに降りだしてしまった……!
とりあえず山ノ鼻にある小屋に急いで駆け込み、そこで態勢を整えよう!と大急ぎで歩く。
なんとかほとんど濡れずに山ノ鼻まで辿り着くことができた。

え〜とまずレインウエアを着て、バスの時間は、と考えつつ一息入れていると、山友が小屋の食堂でごはんにしたい、と言う。
えええ、ご、ごはん!?とそのような時間が残されているかな、ていうか竜宮で食べたのは何ごはんだ、いやそんなことどうでもいい、ギリギリのバスに変えたからなんとかなるか、と私はいいから食べて、と雨支度を始める。

そのうちにゴロゴロゴロと地響きを伴う雷。続いてバケツをひっくり返したような土砂降りとなる。
まいったなあ……。
鳩待峠を14時半に出るシャトルバスの時間から逆算し、山ノ鼻を発()つタイムリミットである13時に雨の中に飛び出す。

幾分ましになっているがまだまだ大雨には変わりない。
雷も続いていて、河上橋を渡るときは身を低くして素早く過ぎる。
河上川はこの豪雨で濁流となっている。怖い、怖い。

とにかく足下にいちばん気をつけながら登るうちにも、ふと目に入る雨に打たれた植物たちの美しさ。
写真を撮る余裕は全然なかったが、黒い樹の実からぽたぽたとしずくが落ちる様子など、思わずはっとさせられた。

振り向くと、まだ山であまりひどい目にあったことのない山友が、一生懸命、遅れまいとついてきている。
見てすごく綺麗だよ、足元に気をつけてね、いま半分は過ぎたよ、もうすぐだよがんばろう、と私も一生懸命、声をかける。
その間にも高速バスに間に合わなかったときのことを考えながら……。

14時になんとか無事に鳩待峠に辿り着く。標準時間1時間半の登りを1時間で登ってきた。
すごい。
とにかく着替えたい〜(>_<)!と言う山友に急いでね、と言い、まずはバスの時刻を訊きに走る。
予定では次は14時半発だが、客が多いときは乗合タクシーが随時出るからだ。
案の定、今日は客が集まったら出るということで、それなら安心、と2人分の切符を売店で買い、大急ぎでトイレに駆け込んで私も着替える。

下着をぜ〜んぶ替え()、脱いだものをザックに押し込んで、山友と大急ぎでバスに乗り込む。
我々2人が乗った段階でちょうど定員となったので、すぐに車が出たのが有り難い。

14時半に、戸倉に着く。ほ…。
早めに戻って片品村で温泉にでも、なんて考えていたが、そこまでの時間は残っていない。
しかし戸倉でバスを待ちながら、今回の山旅を振り返ると、なんだかおかしくなってきて、くくく、と笑いがこみあげる。
たくさんの言葉を呑みこんでいたのを、雷雨が全部洗い流してくれたのだ。
思い返すと、マイペース街道まっしぐら!の山友の帳尻を合わせるべく心配性の私がわたわたしどうしの一日で、その一日の中で尾瀬の美しいものがてんこ盛り。
素晴らしい青空が広がり、至仏山も綺麗だったし、花にもたくさん逢えたし、池塘も美しかったし、と。
雷雨をも含めて、うん、楽しかったな(*^_^*)

戸倉でバスを待ちつつ山友と撮った写真を見せ合いながら、「これ綺麗に撮れてるねー」「わあいいじゃない、これ」とかあわあ言ってるうちに濡れた髪も乾き、機嫌よくバスに乗り込んだ。
「また今度、ゆっくり歩こうね」なんて話しながら……。
| りこ&とこ | 22:00 | comments(4) | - |
笠ヶ岳登山
コース:鳩待山荘・鳩待峠→オヤマ沢田代→悪沢岳(2043m)→小笠(1960m)→笠ヶ岳(2057m)→咲倉沢ノ頭避難小屋→湯の小屋温泉=(関越交通バス)⇒水上駅=(JR)⇒高崎駅=(JR)⇒上野駅
(1日目からの続きです)

4時15分起床。同室の方々を起こさないよう、荷物を持ってそうっと部屋から抜け出す。
そして身支度を整え、ペットボトルに水をくんで、5時に鳩待峠を出発。2年ぶりのコースを歩く。

早朝の登山道は、すでに団体さんなどがどんどん登ってきている。この連休は、至仏山に登る登山者数が一年で最も多い時期だそうで、スローペースの我々はときどき抜いてもらいながら進む。
疲れぎみの私と運動不足の同行者コンビには、登山口からオヤマ沢田代の分岐まで一気に高度を上げるこの道はなかなかキツイ(>_<)。それに、虫の多さにも閉口ぎみだ。
それでも、30分ほども登ると山々の連なる展望のいい尾根に出て、気持ちが昂揚する。


至仏山の尾根からの眺め

道々に咲いている花は、ハクサンチドリ、ミヤマキンポウゲ、トリアシショウマ、シラネニンジンなど。 休憩ポイントで、燧ヶ岳を望む。靄がかかっているが、それもまた美しい。


燧ヶ岳

ツマトリソウ、
ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、と尾瀬の森林でおなじみの花たちが、登りのキツさを紛らわせてくれる。


ミヤマキンポウゲ/深山金鳳花(キンポウゲ科)

6時45分オヤマ沢着。2年前は見つけられなかった水場を確認。「オヤマ沢」と表示のある道標の向かい、少し奥まったところに水がチョロチョロと湧いている。
今日は用心して多めに担いできているので(かなり重いが)、補充する必要はない。……が、好奇心でちょっとすくって飲んでみた。
んん? 思ったより冷たくないかな。


ツマトリソウ/褄取草(サクラソウ科)

オヤマ沢田代の木道に出ると、のびやかな湿原が広がり、登りの疲れが癒される。


のびやかな登山道

7時、ようやく分岐点に着き、笠ヶ岳方面へと向かう。道標には、「笠ヶ岳を経て湯の小屋温泉まで12K」とある。今日の山旅はここからが本番。
こちらに道を分ける登山者は多くはない。一気に静かな山歩きへと変わる。


ハクサンチドリ/白山千鳥(ラン科)

鳩待山荘で「道が荒れている」と聞いていたとおり、道はところどころぬかるんでいて、歩きにくい
できるだけ登山靴を汚さないように、と気をつけつつ歩く。

715分、悪沢岳を通過。ハクサンコザクラが咲いていたので、下ばかり見ていたが、気がつくと眼前に小笠、笠ヶ岳が並んでいる。


笠ヶ岳と小笠

そろそろ休憩を入れて朝ごはんにしたいところだが、休めるようなところは見つからない。 
かわいいハナニガナ励まされつつ樹林帯を進むと、思いがけずキヌガサソウが咲いているのに出逢う。
いつか逢いたいと思いつつ、逃してきた花に、今日 逢えるとは(*^_^*)。2輪ほどだが、逢えると思っていなかったので、嬉しい。
ほかにもナナカマド、ゴゼンタチバナの群落、小さなタニギキョウ……。


ハナニガナ/花苦菜(キク科)


キヌガサソウ/衣笠草(ユリ科)


ゴゼンタチバナの群落

8時30分、小笠に着く。至仏山の稜線が美しい。小笠山頂へ向かう斜面にはたくさんの花が咲いている。
チングルマの果穂、ハクサンチドリ、ニッコウキスゲ、トキソウ……。


至仏山

登山道の脇にある岩に腰かけて、ようやく少し休む。
雄大な眺めを楽しみながら。梅雨が明けたばかりの夏の陽射しはきつく、ジリジリと肌を焦がす。  休んでいると、2人組のハイカーが登ってきたので、先へ進むことにする。休むところが少ないので、あまりどっかりと居座らないようにしないとね。


ジョウシュウアズマギク/上州吾妻菊または上州東菊(キク科)

小笠を過ぎると、すぐに眼前に青空をバックにした笠ヶ岳が現れる。
名前のとおり、菅笠形だ。岩が緑の草原から飛び出していて、昔過ごした山口県の秋吉台を想わせた。


笠ヶ岳

少々難儀な勾配を登る。
まだ花が咲いているチングルマや、ジョウシュウアズマギクといった花を楽しみながら、いったん登りきると、ぐるっと回り込むようにして登り口に着く。
山頂を見上げると、さらにすごい勾配だ。おまけに岩だらけ。
そろそろ疲れてきたころでもあり、しんどいが、がんばって登ろう。


岩がちの山頂付近


登りに集中しつつ、視界には常にお花が入っている。ミネウスユキソウ、イブキジャコウソウ、イワシモツケ……。


ミネウスユキソウ/峰薄雪草(キク科)

半ば這い登るようにしてようやく辿り着いた山頂は、猫の額ほどの広さ(10)
景色は隣の至仏山が間近に美しい稜線を見えている。しかしほかは霧があり、うっすらだ。ちょっと残念。
また、これから下る方面に視線を移すと、ならまた湖がはるか下に見えている。今日はならまた湖の端にある湯の小屋温泉まで下るのだ。ずいぶん先にあるなあ……!




笠ヶ岳山頂からの景色

岩場に腰かけてようやく休憩とする。
ここまでごはんタイムにできそうな場所がなくて、結局何も食べずに来たけれど、今はくたびれすぎて何も食べられない(>_<)。飲み物ばかり飲んでしまうのだった。
まずいなあ、まだ先は長いというのに、すでにかなりバテている。
ちなみに、鳩待山荘が持たせてくださったお弁当は、おにぎり2個(たらこ、梅干し)、ゆで卵、塩鮭、ソーセージ、一口サンマ、漬物、ふりかけ、お茶であった。おかずがたくさんです(^_^)

30分ほど休んで1030分に下山を開始する。
下るときも、滑りそうなところは腰を落としてなんとか無事に登り口に戻る。
見上げると、やはりかなり急で、鎖もロープもないし、中級〜上級者向きかなあ、これは。

さて、ほとんどのハイカーが来た道を戻っていく中、我々は湯の小屋温泉方面へと進路をとる。
そしてまたすぐにネチャネチャ道の再開(-_-;)

分岐点から10分ほどで片藤沼に着く。地図には、「至仏山と燧ヶ岳が並んで見える」と書いてあるが、ここでも眺めはあまり良くないなあ。今ひとつスッキリと晴れてくれません。


片藤沼

ところどころ小さな湿原が登場するので、しばらくは尾瀬エリアっぽい雰囲気で歩ける。
途中には、水場が2か所。パイプが渡してあるので、どちらもすぐにわかるが、1か所目のほうが水量がしっかりしているように思う。そして冷たくてなかなか美味い(*^_^*)


ミヤマカラマツ/深山唐松(キンポウゲ科)

徐々に小湿原や小さな沢は見られなくなり、鬱蒼(うっそう)とした森の中を延々!と歩く形となっていく。
避難小屋まで歩いたら休憩にしよう、と話していたのにそこまで体力・気力がもたず、間で休む。
地図には笠ヶ岳山頂から避難小屋まで1時間50分とあるが、我々が着いたのは、13時であった。休憩を入れて2時間半。な、長かった……!

さて避難小屋に着いたら、きちんと休憩をとり、態勢を立て直したいと切望していた私。避難小屋を一目見るなり希望を打ち破られる。
コンクリートブロックの避難小屋は、小屋というより普通に物置みたいなもので、窓すらない。しかも扉は外れて、小屋の前に転がってるし(>_<)
ついさっき、このコースに入って以来初めて見かけたハイカー2人組が我々を抜いていったが、そのまま通り過ぎただけのようだ。
私も元気なら通り過ぎたいような小屋だが(失礼!)、あまりにもあまりにも疲れ果てていたので、扉のない入り口に腰かけて15分ほど休む(-_-;)
ここからまだ6km。歩き通せるだろうか……。
歩くしかないとわかっているが、ここ2、3日悩まされている頭痛も始まって、不安。

「ゆっくりでいいよ」と同行者に言われ、少しペースを落として下っていく。
下って下って、どんどん下る。勾配がきついので、滑らないようにと神経をつかう。
避難小屋を出て30分も下ると身体が言うことを聞いてくれなくなり、また休憩。ごめん……(←同行者に)。

休んでいると、ガヤガヤと賑やかにおしゃべりしたり笑い合ったりしながら78人のグループが下りてきた。うわあ、まだ余裕ありそう!
今日は湯の小屋温泉に泊まるの、と言うので「それならとにかく辿り着けばゆっくりできるから安心ですね?」と言うと、一人が「でももう既に膝ががくがくよ〜」なんて笑いながら話して軽やかに下っていった。
いや、私なんて、すでにガクガクを通り越して歩けないんだよぅ〜、などと心の中でぼやきつつグループを見送ったのだった。

10分ほど休んで、休み休み歩いても最終バス(1835)には間に合うから、と励まされて、また下り始める。再び下って下って。
2000メートル級の山からの下山を麓(ふもと)まで自力で下るのはかくも大変なことであったか……!

ヘロヘロと下っていくと、突然、広場のようなところに出る(15)。「はて?」このようなところは私の地図(2005年版)には載ってないけどな。
とりあえず丸太のベンチがあったので、ようやくきちんと落ち着いて休める場所に着いた。有り難い。
そしてこのあとしばらく自動車が通れるくらいの幅の道が続く。新しくできた林道だろうか?
「え〜この先はこんな快適な道なんだ?」と半信半疑の思いで、しかしこの道であと4キロくらい(推量)ならなんとかがんばそうだ(←現金)
しかもこの道には、脇にシモツケソウやヤナギランといった花が咲いていたりする明るい道なものだから、元気も出ようというものだ。

しかしながら、この快適な道は長くは続かず、すぐにまた林道?と湯の小屋温泉方面に向かう登山道との分岐点に至る。
がっかりしたが、先ほど落ち着いて休んだことと、しばらく花の咲く道を歩いたことで、なんだか足が前に出せるようになった気がする。がんばろう。


森だって美しいし

長い長い登りや、延々と続く下山のとき、ツラいなあ、キツいなあ、という間がたいていあるものだが、その道がまだ終わったわけではないのに、ふっと 疲れを忘れるときがある。あるいは疲れを通り過ぎてしまい逆に淡々と歩けるようになるというような感覚といおうか。
どうしてそんなふうになるのかよくわからないけれど、今回もすごく疲れているはずなのに、歩けるようになった。

16時30分にいったん舗装道路に出て、登山道に戻り、17時前に再び舗装道路に出る。
このあとすぐにまた登山道に戻るが、次に出るのは温泉のある道路なので、あともうひとふんばりだ。

ところがここに至り、ポツポツと雨が降り始める。このままサクサクと下ってしまいたかったところだったので、面倒臭いなと思うが急いでレインウエアを上だけ着て、ザックにカバーをかける。
雨に打たれつつ滑りやすくなった足元に気を配り、淡々と下っていくと、ようやく道路に出る。が、湯の小屋はまだ少し下。
再び森に入って小さな沢沿いの道を抜けると、すぐに旅館などが並ぶ地区に出る。時刻は1715分。な、長かった……。

最終のバスの前は1740分で、温泉で入浴するには時間が厳しいので、旅館で飲み物だけ買って屋根のあるバス停で雨宿り兼身繕いだ。
まずは飲み物で乾杯!
そして杖をしまってスパッツをはずして、タオルで頭やらを拭いて軽く着替える。バタバタしていたらすぐにバスが来る。なにやら忙しい。

バスは水上駅行きで、湯の小屋温泉が始発だから始発から終点までの利用だ(大人1400)。その間、誰も乗ってこず、時間にして1時間ほどノビノビの乗車であった()

水上駅に1825分くらいに着き、また飲み物を買いこんで高崎行きの電車に乗り込む。
ちなみに水上駅〜上野駅間の運賃は大人2940円ですが、今日から「青春18きっぷ」が使える期間ですから、鈍行利用のかたは、大いに利用しましょう〜(^_^)/。今日一日、JRの鈍行・快速ならどこまで行っても2300円ですから(詳しい使い方は自分で調べてね)。

高崎駅に着くまで買い込んだ飲み物を飲み干してしまい、乗り換えの際にまた一本買い足す。
それも上野までもたない。よほど身体からポタポタと水分が出てしまったのでしょうね。というか、これって脱水症状?
それでも家に着くまでには渇きも落ち着く。いやはや、悪路に加えて長い長い下り。たいへんな山旅であったことよ。しみじみ……。
| りこ&とこ | 23:30 | comments(4) | - |
アヤメ平散策
コース:(1日目)上野駅=(JR)⇒沼田駅=(タクシー)⇒鳩待峠→横田代→中原山(1968.8m)→アヤメ平→鳩待峠・鳩待山荘(泊)
(2日目は笠ヶ岳登山)

「一村一山」という風変わりな名前の臨時快速電車がある。
特に狙って乗ったわけではなく、時刻表を調べていたらたまたまちょうどいい便がその電車だったので、今回利用してみることにした。上野駅発、土合(どあい)行き。
土合駅というのは、谷川岳の登山口がある駅だから「一山」というのは、この山のことか。


臨時快速「一村一山」

上野駅に着くと、たくさんのカメラを持った人たちが電車を撮っていた。初めて聞く名前の電車だったが、鉄道ファンにとって珍しい電車なのかしら? 私も交じってパチリ。

乗客のなかには大きなザックを持ったハイカーも多い。みんな、どこに行くの?
「私は笠ヶ岳に行きます」。信州の百名山ではないよ。尾瀬の笠ヶ岳。至仏山(しぶつさん)のすぐ隣の山です(o^-^o)

852分に沼田駅着。戸倉(鳩待連絡所)行きのバスは、935分発なので、のんびり待つつもりでいたら、タクシーの相乗りでバスと同料金で行ってくれると言うのでタクシーで向かうことに。
戸倉で乗り継いで行った場合は昼近くに到着するところだったが、1時間以上短縮できた。有り難い。

1015分に鳩待峠(はとまちとうげ)に着くと、まずは鳩待山荘に荷物を預ける(宿泊者は無料、そうでない場合は200円)。
今回は明日の登山がメインでこちらの山小屋を予約したので、今日は軽く近辺を歩き回るだけの予定。
この3連休は、至仏山の登山者が最も多いときで、5月の初めに予約を入れようと思った時期にはすでに満室で予約できなかった。
戸倉で民宿を予約していたが、6月になり大量キャンセルでも発生したのか、空きが出たので鳩待山荘さんに変更。戸倉の民宿には申し訳ないけれど、まだ日がありましたし、すぐ目の前が登山口というのは、やはりたいへん有り難いことなので……。


アヤメ平登山口

ウエストポーチに水筒だけ、と身軽になったところで、アヤメ平方面へ向かうことに。
11時前、休憩所裏にある登山口からコースを見上げると、もう緑が元気いっぱい。嬉しいなあ、夏だなあ。
横田代くらいまで歩いてのんびりできたら、と思っていたが、予定より早く着いたのでアヤメ平まで歩けるかな。

静かな森の中に入ると、鳥たちがしきりに鳴いている。
すぐに汗がたらたらと流れだす。帰宅後の新聞で知ったのだが、今日ようやく梅雨が明け、大変な猛暑だったとのこと。
汗をしたたらせながらしばらく歩くと、マイズルソウやゴザンタビバナをはじめとする花が見られるようになる。かわいい(*^_^*)


ゴゼンタチバナ/御前橘(ミズキ科)

しばらく樹林帯を歩き続けると、ようやく明るい湿原に出る(1220)
穂を空に放ちながらワタスゲがゆらゆらと揺れている。
至仏山が間近に迫り、湿原とともに美しい風景を織りなしている。
風が渡り、ほてった頬をなでていく。気持ちいいな……。


至仏山

横田代のベンチに落ち着いてひと息入れる。
同行者はここまでの登りでヘバってしまったので、ここでお昼寝。一人でアヤメ平まで往復する。
道々にはシーズン最後のタテヤマリンドウ、絶滅危惧種に指定されているトキソウ、シロバナハナニガナなどなど……。


サワラン/沢蘭(ラン科)

チングルマもすでに花は終わり、果穂の季節へと移っている。
キンコウカはようやく咲き始めたところのようだ。巡る季節……。



モウセンゴケ/毛氈苔(モウセンゴケ科)

ニッコウキスゲはほんの数本。
下の尾瀬ヶ原はたくさんの黄色に埋め尽されているのだろうか……。
そんなことを考えると、尾瀬にいながら今日はアヤメ平で明日は笠ヶ岳というのが、少し寂しい。
原のほうは、ほんの2週間前に歩いたばかりだというのに。


ワタスゲと木道

13時15分に中原山山頂を通過し、アヤメ平へ。
アヤメ平には誰もおらず、静寂の中で見た燧ヶ岳(ひうちがたけ)は、大きな雲をのせていて、その全容を見せてはいない。
ターンして撮り残した花たちをカメラに収めつつ、昼寝から目覚めた同行者を回収して()、鳩待峠へと戻る。


ギンリョウソウ/銀竜草(イチヤクソウ科)

鳩待山荘に着くと、受付はてんやわんや。
鳩待山荘は、宿泊者以外のハイカーさんにお風呂サービスもしている(500)ので、その応対と今日の宿泊客のチェックイン、外線電話の応対とあるから大変だ。
それらをスタッフがたった一人で!こなしていて、チェックインをするだけで随分かかってしまった(>_<)。ちょっと無理があるのでは〜と思ったことです。

お風呂は浴槽自体が2、3人が入るのがやっとのごく小さいものにもかかわらず、外から入浴に来るハイカーも受け入れているものだから、やはり混雑していて、少し時間をずらして入ることにする。
しばらく待って16時半くらいにのぞいてみると、たまたま一斉に上がったときに入れ替わりのタイミングになって、ほかのかたたちよりはゆっくり入ることができたのは、申し訳ないけれど有り難かった。今日はたっぷりと汗をかいたものだから。でもほかのかたとかちあってしまい、烏の行水だったかたたちは本当に気の毒だと思う。

お風呂から上がると、宿泊者同士で山のお話し中であった。
3組が同室で、なかにはネパールの山に登ってきたというかたもいる。スゴイな。
私なんて、国内だけでも行きたいところが山ほどあって、生きているうちに行けるかしら?なんて思っているというのに。

夕ごはんは、さすがに地の利かな、レトルトに頼らないきちんとしたおかずが並ぶ。有り難いです。
豚の生姜焼きにはたっぷりの千切りキャベツと茹でブロッコリーが添えられ、サーモンのマリネなど、野菜のおかず3品。なめこ入りの大根おろしも疲れた身体にうれしい一品だ。


至仏山と夕空

ごはんのあと、麦茶を水筒にいただき、しばらくまた部屋で談笑していると、案内がある。
食堂で自然ガイドがあるらしく、みんな降りてゆく。ちょっとのぞいてみると、大きなテレビに尾瀬の映像が映っていて、スタッフが説明してくれるらしい。
が、私にはすぐ目の前で夕焼けに染まる生至仏山のほうが魅力的で、そのまま外に出てしばらく至仏山を眺める。
日中は高かった気温も今はぐっと下がり、少し肌寒く感じるほど。
部屋に戻り、布団を敷いたらすぐに睡魔がやってきて、20時就寝。

(2日目につづく)
| りこ&とこ | 20:00 | comments(0) | - |

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