コース:中条駅=(タクシー)⇒宮ノ入コース登山口→白鳥山(298m)→マイクロウェーブアンテナ→鳥坂山(438m)→ユズリハノ峰(385m)→石切コース登山口→中条駅
↑コース絵図
今年の春山の遠征として、まずは日本一小さな山脈、櫛形山脈を訪ねることにしました。
縦走が人気のようですが、今回はその西側のトリ山、白鳥山(しらとりやま)と鳥坂山(とっさか)を周回するコースどり。
↑新幹線がチューしてるの図(東京駅にて)
3時半起床、最寄り駅始発の電車に乗り、東京駅から何回目かのとき301号に乗車。
スマホ充電用のコンセントがないのが残念な新幹線ですが、寝不足でしたので車内でおとなしく寝ながら移動。
新潟駅で新幹線を降りると、気温が低く、肌寒い。
スマホで見ると9℃で、東京はと見ると16℃。7℃も違うのですね。
関東の3月くらいのつもりで、山支度してきたのは正解でした。
↑東京駅で買ったお弁当
羽越線に乗り換えて、中条駅に着いたのが9時前。
トイレを済ませ、駅前に待機しているタクシーで登山口まで移動します(きっかり1500円だった)。
待機していなければ歩こうと思っていましたが、1時間近くあるようで、登る前に疲れちゃいそうなので、往きは贅沢しました。
↑登山口
↑スミレがお出迎え
宮ノ入(みやのいり)コースの登山口で降ろしてもらい、熊鈴をつけて登りはじめます。
足もとには最初からスミレが見られ、頭上にはオオカメノキ、タムシバ、ヤブツバキ。
芽吹きの季節で、樹々の枝には産毛の生えた柔らかな新芽がついています。
↑登山道の様子
↑オオカメノキ/大亀の木(スイカズラ科)
↑トキワイカリソウはこの一株だけ見つけた
春の山のエネルギーに包まれながら登っていくと、やがて樹間から日本海が見える高さになります。
山頂手前にも山頂にもベンチが設置され、よく整備されています。
↑海が見える高さまできたら、山頂は近い
↑山頂手前の休憩ポイント
山頂はむかし城があったらしく、説明板があります。
立派なあずまやもあり、海を眺めながらしばし休憩しました。
↑白鳥山山頂からの眺め
↑白鳥山山頂
白鳥山から鳥坂山に向けてニノ堀、三の堀、四の堀、五の堀と空堀をまたぎ越えて下っていきます。
↑四の堀付近
↑ミネザクラがまだ見られた
↑ショウジョウバカマ/猩々袴(ユリ科)
マイクロウェーブアンテナの施設を過ぎると、鳥坂山が眼前に山容を見せます。
↑鳥坂山
↑芽吹きとともに赤い花がついているこれは何?
芽吹きの山を愉しんでいると、左側の笹やぶの中に咲いているうす桃色が目に入り、立ち止まります。
イワウチワ、だ〜‼︎
↑最初の群落のイワウチワは正面から撮りづらい…
↑人には見せられない恰好で横向きを撮影…
イワウチワが咲いているという事前情報は得ていなかったので、嬉しい吃驚です。
写真をたくさん撮りたいけど、尾根上ではなく斜面に咲いていて、しかも花の向きがすべて裏側(涙)。
かろうじて手の届く花にカメラを傾け、私も這いつくばってなんとか撮り、ふうやれやれと進んでいると、年配のご夫婦が下ってきたので、イワウチワ咲いていましたよと報告すると、山頂側にも咲いていたということを聞き、ここだけじゃないのかー!とさらに嬉しくなります。
↑景色もバツグン
そして、群落としては山頂付近のほうが大きく、しかも登山道から写真が撮りやすい花もたくさんあって、大コーフンで愛でる・撮る・眼でる・撮るを繰り返し、いつの間にか山頂に着いちゃった。11時11分。
↑イワウチワ/岩団扇(イワウメ科)
↑イワウチワ群生地
↑淡い桃色や白色や…
なかば夢心地で、鳥坂山山頂のベンチに腰かけ、昼食にします。
今日は朝がんばらないで、東京駅でお弁当を買いました。
東京駅のお弁当売り場は有り難いことに早朝からやっているし、この春より売り場が移動して広くなったと新聞に書いてありましたから、選ぶ楽しみもあるんです。
とかいって、お弁当箱がかさばるから小ぶりなおにぎり弁当にし、珍しいお弁当を選んだわけじゃないけれど。
↑鳥坂山山頂からの眺め
↑鳥坂山山頂
コーヒーも淹れて40分ほどゆっくりし、下山を開始します。
↑明るい尾根
↑樹々の芽吹き。下はクロモジ
明るい尾根を機嫌よく歩いていくと、登山道からこれまで見えていなかった飯豊山脈が見えるようになります。
↑白い飯豊山脈
尾根上に濃緑の南国ぽい大きな葉がついた樹がよく目についたので、もしかしてと気になってググると、予想的中、ユズリハでした。
いま向かっている先が、ユズリハノ峰というのだ。
新しい若葉が出ると、古い葉が落葉することからついた名だそう。
↑ユズリハ/譲葉(トウダイグサ科)
ユズリハノ峰より、石切山に向けて下ります。
右手には先ほど登った鳥坂山を眺めることができます。
↑ユズリハノ峰
↑鳥坂山
↑石切山に向かって下る
↑登山道の様子
↑葉っぱなのに、花みたいな形!
石切山付近まで下ってきたとき、山地図アプリで確認するとコースから左にズレはじめていました。
初めはほかに道はなかったし、いま歩いている道はしっかりした道だし、電波状況が悪いのだろうと思いつつ気にしていました。
↑コースの様子
ところが再度確認すると、きれいに弧を描いてコースを外れたのち下山口に近づいているため、こりゃ間違えて別コースで下ったのようだと考えていたら、正規コースは道が崩れているため迂回するよう指示がある標識が正規コースが出てから現れました。
新しい標識ではなく、数年前の標識のよう。
↑迂回の案内板
↑コースからずれた軌跡
ようやくスッキリして、駐車場のある石切山コース登山口に出ました。
↑石切コース登山口付近。駐車場もある
帰路は中条駅まで下ります。
山麓は田んぼが広がるエリアで、当たり前のようにスミレが密集して咲き、ツクシもビッシリ。
↑登った山々を振り仰ぐ
↑畦にはツクシがびっしり
↑スミレもびっしり
途中、墓地に挟まれた道を通ったので、なにげなく見ると、墓石に「先祖代々の墓」とあり、こういう刻まれ方は私の生活圏ではあまり見ないかも?、と思いました。
↑中条駅が見えてきた
新潟行きの電車はしばらくなく、駅前付近に喫茶店などもないため、1時間以上を駅の待合室で過ごしました。
新潟駅で下車し、駅に近いビジネスホテルにチェックインしてザックを下ろし、すぐに夕食に出ました。
中条駅で電車を待っているときに、駅近くにある「ゆずりは」という名前のお店を見つけていたので行ってみたら、予約でいっぱいとのことで、別のところにしました。
↑鶏の半身揚げというのは郷土料理らしい
本日のおすすめ料理のなかから、郷土料理らしい一品とサラダを注文し、ひとり静かに乾杯、一日を締めくくりました。(5/1UP)
ここ、楽しそうですね。
日本海が望め、花はいっぱい。
飯豊山まで見えちゃうとは驚きです。
そしてそして、イワウチワの大興奮ぶりがビシビシ感じ取れましたよ。
前回の地味な鳥ノ胸レポと大違い(笑)
しかし、なかなか晴れてくれない地域で花にたくさん会えましたから、今年は大成功の春遠征でした。
毎年会える花も毎年うれしいけれど、毎年会えない花に会えると、来た甲斐があった!とさらにたいへん嬉しいのです。
鳥ノ胸山は地味でしたが、静かな山で、それはそれで悪くないんですよー、と鳥ノ胸山を弁護しておきますー、笑。
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